「お正月」に欠かせない飾りの一つに「鏡餅」があります。
年末から飾っておいて、鏡開きになったら調理して食べる。
そんな年始を過ごす方も多いと思います。
ですが、ずっと飾っておくと鏡餅はすごくカビやすいですよね。
飾って数日でもうカビの兆候があったり・・・。
飾り終えた鏡餅は食べることになっていますが、
カビた餅はいくらカビの部分を落としたとしてもあまり気が進まないですよね。
そこで、
「カビないようにするにはどうしたらいいか?」
そんなお悩みのを抱えている方に、カビの防止方法をご紹介したいと思います。
鏡餅はいつまで置くの カビが怖い!
鏡餅は、もともと穀物神である「年神(歳神)」へのお供え物で依り代でもあります。
神様が宿られた鏡餅を私たちが頂くことで、
御魂分けしていただき、無病息災などを祈るものです。
鏡餅は年末12月28日から12月31日の間に餅をつき、飾ります。
飾った鏡餅をいただく日は「鏡開き」と呼びますが、
地域によっては鏡割りと呼ぶなど色々な呼び名があります。
鏡開きの呼び名は、鏡餅をいただくときに刃物を使うのは切腹を連想するので避け、
手や木鎚で割ることで「開く」という言葉を使用するようになりました。
鏡は「円満」、開くは「末広がり」、鏡餅を食べることを「歯固め」といい、
硬いものを食べて歯を丈夫にし、神様に長寿を祈るためとも言われています。
そんな鏡餅は、鏡開きの11日まで基本的に飾り続けます。
地域によっては松の内(7日)や小正月(15日)までなど違いがありますが、
大体一週間以上は飾ることになります。
カビは「湿度(80%)」「温度(20~30℃」「空気」「栄養」が揃うと発生します。
なので、冬場冷えるからといって暖房をよく効かせた、あまり換気をしない部屋などに
長期間鏡餅を置くのはカビができる可能性を非常に高くしてしまいます。
カビが生えても鏡開きまで飾っておくのが慣習だとはいっても
やはり一度カビの生えたものを食べるのは抵抗がありますよね。
最近では鏡開きを待たず、カビる前に早めに鏡餅を食べるケースもあるそうですが、
それでも現在は鏡開きまで待つ方の方が多いです。
とすると重要なのはいかにしてカビさせないかとなると思います。
鏡餅のカビ防止には焼酎が有効?
鏡餅のカビ防止方法として、
餅自体をアルコール消毒して雑菌がつかないようにすることが有効です。
アルコール消毒といっても餅に直接使うので、
食品用のアルコール消毒スプレーか、焼酎を使うことをお勧めします。
消毒で餅の表面にアルコールをスプレーしても、
大抵の場合はアルコールが揮発するので問題ありません。
ただ、大量にスプレーすると餅がアルコールを吸収して内部に残る可能性もあります。
そのまま食べる場合は注意してください。
焼酎を使う場合は、高純度で無臭の甲類がお勧めです。
焼酎の乙類や日本酒は香りがあるので気になる方は避けた方が無難です。
一回で大量に吹きかけるよりは、数日おきに少量吹きかける程度が良いでしょう。
また、鏡餅の重ね部分もカビができやすい場所なので消毒しておいた方が良いです。
スプレーで消毒する以外に、ハケを使ってアルコールを塗るのもアリです。
アルコール消毒後は、きれいな布で鏡餅の表面を軽く拭いておくてより効果があります。
なお、これら消毒作業において、餅に直接手が触れないように気をつけましょう。
手の油などが餅につくと、それを栄養分としてカビが発生しやすくなります。
作業時はビニール手袋などを身に付けてからすると良いと思います。
鏡餅がカビない方法って?
鏡餅をアルコール消毒する他にも、カビを防止する方法があります。
- こまめに部屋を換気する
- 部屋を掃除して埃を溜めない
- 餅に素手で触れない
2つの鏡餅の間に隙間を作る
下側の餅に割り箸を置き、その上に上側の鏡餅を重ねて隙間を作る方法です。
密着していたときより隙間ができる分、風通しがよくなります。
米粒を間に挟んで開ける方法もありますが、
割り箸の方が作れる隙間が大きいのでこちらの方がお勧めです。
割り箸は、上側の鏡餅の直径より短くした長さに調整しておけば、
はたから見ても割り箸が目立たないので良いと思います。
こまめに部屋を換気する
暖房をつけると、温度と湿度が高くなりがちなのでカビが生えやすくなります。
定期的に窓を開けて、室内に新鮮な風を通しましょう。
部屋を掃除して埃を溜めない
部屋の埃はカビの栄養源ですので、部屋をまめに掃除して清潔に保つようにしましょう。
餅に素手で触れない
人の手には多くの菌がついているので、餅に触れると菌が移ります。
菌の中にはカビ菌が含まれている可能性もあるので、
餅に触れるときは素手ではなく使い捨て手袋を使うようにしてください。
鏡餅のみかんもカビる?
鏡餅といえば、餅だけでなくみかんもセットで置きますよね。
このみかんも、生のみかんだとカビができる可能性があります。
餅と同じようにアルコール消毒をするか、
プラスチック製のみかんを置くことで対策しましょう。
ちなみにこの「みかん」、「橙(だいだい)」と呼びます。
「橙=代々」という意味ですね。
鏡餅のカビまとめ
気温が低い時期だからカビの心配はいらないと思いがちですが、
暖房を効かせた部屋だったり、換気の悪い部屋だったりするとカビは発生します。
あらかじめカビが発生しないように、
アルコール消毒や置き方などで予防しておくことをお勧めします。
カビを生やさず無事に鏡開きまで迎えられると良いですね。