花粉が舞う時期になるとまた鼻水やくしゃみなどに悩まされるのか、
と憂鬱な気分になりますよね。
私自身高校生のときスギの花粉症になってから
毎年年明けはブルーな気分です。
そんな花粉症も空気清浄機を使えば室内の花粉が除去されて症状も緩和する、
ということで、家の中に空気清浄機を置いている方も多いです。
ですが今現在空気清浄機を持っていない方にとっては、
本当に効果があるのか疑問です。
空気清浄機も安いものではありませんから、
もし効果がないなら無駄に買うのは避けたいですよね。
今回はそんな空気清浄機の機能に疑問をお持ちの方へ、
花粉対策で有効なのか、簡単な仕組みと合わせてご紹介します。
空気清浄機は花粉対策の意味ない!?
本来、室内の空気をきれいにするのに最も有効な方法は換気です。
部屋を換気することによって、埃だけでなく、
一酸化炭素などの有害ガスや臭いなどのあらゆるものを浄化することができます。
空気清浄機の臭い取りは換気ほど効果はありませんし、
全体的に換気の方が空気清浄機より効果は高いため、
定期的な換気ができれば、空気清浄機は不要になります。
逆に言えば、
空気清浄機を使っていても、換気をなしにすることはできません。
ですがこれは花粉のことを考慮しなかった場合です。
年々花粉の飛散量が増えていることで花粉症患者が増えており、
- 換気をして部屋の中の空気をきれいにしても、
新しく入ってきた空気に花粉が含まれていれば
花粉症の身にとっては意味がないので窓を開けたくない、
という方を中心に、
- 冷暖房で空気の温度を整えたのに入れ替えたくない
- 日中は不在にしているなどで夜しか窓を開けられないが
プライバシー・セキュリティの面で開けたくない - PM2.5が怖いから窓を開けたくない
などの理由から積極的な換気を避けたい方が増えています。
このため、換気は最小限に抑えて窓を閉めてたままでも
空気清浄機で部屋の空気を浄化して過ごすスタイルが増えてきました。
若干、メーカーが
「室内の空気は汚れているが、それ以上に室外の空気も汚れている」
という印象操作をしていることが影響していることも否定できませんが・・・。
なので、空気清浄機の導入は、
室内の汚れを取るには換気ほど効果は劣るものの、
花粉を部屋から取り除く点では換気より良いので、
花粉対策として意味がある、といえます。
空気清浄機を置かずにそのままでは花粉が舞い放題ですからね。
空気清浄機が花粉を取り除く仕組みは?
具体的な空気清浄機の仕組みは、メーカーによって違います。
ですがいずれも
「化学的な方法で塵や埃、ばい菌を破壊または除菌する」
タイプのものとなります。
たとえばS社のものなら、
- イオンを放出して静電気を除去し、
花粉が衣類から落ちやすく、カーテン等につきにくくする - 空気中の花粉を空気清浄機内のファンで吸引する
- 吸引した花粉をHEPAフィルターで取り除く
といった流れでこれを延々繰り返して空気を清浄化します。
この例でいえば、
【1】の衣類から花粉を落とす効果を玄関などで使うと
居室内に花粉を持ち込みにくくなるので有効です。
取り切れずに居室内に入り込んだ花粉が空気中で舞ってしまった場合も、
【2】と【3】によって取り除くことができます。
これを見てもわかるように、空気清浄機においては
「ファン」と「フィルター」が大きな役割を果たしています。
除菌タイプや空気清浄タイプなど色々な機械がありますが、
集塵フィルターを搭載している空気清浄タイプの方が花粉対策として有効です。
フィルターの機能が重要となりますので、
HEPAフィルター採用のメーカーであることも大事です。
より効果を高めたい場合は、
「空気清浄適用床面積」に余裕があるものを選びましょう。
空気清浄適用床面積に余裕がある程、清浄効果は高くなります。
ちなみに海外メーカーの空気清浄機は
空気をフィルターで濾すだけのシンプルな仕組みで
お手入れは国内のものに比べて圧倒的に楽です。
ただし、その仕組みからパワーが必要となるため、
稼働中は音が大きく、サイズも大きなものになります。
空気清浄機の花粉対策には加湿と除湿もいる?
空気清浄機には加湿や除湿機能がついているものもあります。
花粉対策においては除湿や加湿は必要でしょうか?
加湿は必要!
除湿は夏場などの湿度が高い時期に湿度を下げるために重要です。
湿度が高いと不快感があり、
除湿によって同じ気温でも暑さを和らげさせることが出来ます。
花粉の時期は総じて乾燥しがちですので、
花粉対策という面で言えば除湿はそこまで重要ではありません。
むしろ加湿の方が重要です。
加湿は冬場などの乾燥した時期に室内の湿度を上げるものです。
空気が乾燥していると体内から水分が抜けてしまうので、
全体的に体は水分不足となります。
体を菌などから守る粘膜は体内の水分が減ると
適切に機能しないためウイルスや病原菌に感染しやすくなります。
つまり粘膜の乾燥を防げば菌の影響を受けにくくなりますので
花粉で炎症反応が出ても悪化するのを防ぐことができます。
また、加湿は空気中の花粉を落とす効果もあります。
花粉はとても細かい物体なので空気が流れただけで
簡単に空気中へ舞い上がってしまいます。
なので湿度を高くすると、花粉や埃に水分が吸着するので
部屋に舞い上がることを防ぐことができます。
花粉の時期にはPM2.5も多く浮遊していますので、
加湿ではPM2.5の飛散も抑制させることができます。
加湿機能付き空気清浄機の方が良い?
空気清浄機に除湿と加湿の両方が付いたものもあるにはありますが、
価格が高く、本体のサイズも大きくなりますのであまりお勧めできません。
それよりは加湿機能付き空気清浄機と除湿機で買うか
空気清浄機、加湿器、除湿機をそれぞれ買うか、
どちらかの方が良いでしょう。
ただし、加湿機能付き空気清浄機はものによっては加湿機能を作動させると、
風量が弱くなり、空気清浄能力が低下してしまうものがあります。
また、加湿機能は適用床面積に余裕が無ければ、
効果的に加湿することもできませんので合わせてご注意ください。
冬の乾燥した時期だけ加湿が必要な場合は、
加湿機能付きのものより、別に加湿器を用意したり、
濡タオルや洗濯物を室内干ししたりして加湿効果を得る方が良いと思います。
(詳しい加湿効果を得る方法はこちらをご参考ください)
日本は多湿気候なので、
マメに手入れをしていなければ加湿機能部分にカビが出来ます。
ただ、年中乾燥しやすい環境もありますので、
加湿頻度が高い場合には空気清浄機と一体になったものの方が良いかもしれません。
空気清浄機の花粉対策まとめ
室内の空気を清浄化するなら換気が一番ですが、
花粉の時期には室内へ花粉を招き入れることになるので
必ずしも一番いいやり方とは言えません。
花粉対策としては換気を最小限に抑えて空気清浄機を導入するのがお勧めです。
また、花粉は湿度が低いと浮遊しやすくなりますので、
花粉を空気中から落とすために加湿することも有効です。
最近の住宅は気密性が高いので、窓を開けて換気しないかぎり
室内の花粉量が多くなることはありません。
花粉には空気清浄機と加湿で対策してみてください。