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歓送迎会で円卓にするなら席順は?中華でのマナーと接待はどうなる?

歓送迎会で円卓にするなら席順は?中華でのマナーと接待はどうなる?

歓送迎会の会場が中華料理のお店で円卓しかなかった。

そんなとき幹事としてどう席順を配置すればいいのか悩みますよね。
また、長方形のテーブルとは異なり、
円卓である分、配膳や接待、マナーなども変わってきます。

円卓での食事や接待に慣れていれば問題ないでしょうが、
初めてだとなかなか戸惑うことばかりですよね。

そこで今回は
円卓の中華料理屋で歓送迎会をする場合での、

  • テーブルの席順の決め方
  • テーブルにおけるマナー
  • 接待で気を付けたらいいこと

についてお話します。

 

 

歓送迎会で円卓にするときの席順は?

円卓は元々、

食事を楽しむためにどこが上座かはっきりしないようにしたテーブル

と言われています。

ですが日本は職場の歓送迎会などの催し事で
主賓を立てる風習がありますので「上座」とする位置があります。

その上座の配置は長テーブルと円卓では少し並べ方が違うんです。

室内の入口から一番遠い席が上座、入り口の近くが下座

となるのは一緒ですが、2番目以降は下の図のように

歓送迎会が円卓のときの席順

  1. 上座の右側(上座の人からすると自分の左側)
  2. 上座の左側(上座の人からすると自分の右側)
  3. 上座から二つ右側(上座の左隣の人の左側)
  4. 上座から二つ左側(上座の右隣の人の右側)


という感じで右左交互に順位が割り振られていきます。

上座の右側から左側へと順番が移っていくのは、
「左上位」の作法から来ています。

左上位は、

中国の儒教の「天帝は北辰に座して南面す」という思想から
動くことのない北極星を背にして南を向いて座ると、
皇帝から見て太陽が昇る「東」は「左」側
太陽が沈む「西」は「右」側になるので「左」を尊重する、

という作法です。
中国から伝わってきて、現在のように根付いています。

この左を上位とするときの左は、「その人から見て左」です。
また、西洋の「右上位」とは逆になりますのでご注意ください。

上座の1番に座る順は

転出者、転入者、上司、平社員で役職順

が基本となります。

つまり、入口から一番遠い奥の円卓に主賓や役職者、
入口近くの席に平社員の並びになります。

 

円卓が複数あるときの席順は?

1テーブルなら話は簡単ですが、2テーブル以上になると複雑です。

主賓や役職者(上司)の人数によっても異なりますので一概には言えませんが、
転出者と転入者でまずテーブルを分け、
各テーブルに上司と平社員が数名ずつ入るようにします。

例えば2卓で8人のテーブルなら、それぞれ序列は

  1. 転出者A
  2. 転出者B
  3. 課長A
  4. 副課長A
  5. 平社員A
  6. 平社員B
  7. 平社員C

  1. 転入者A
  2. 転入者B
  3. 課長B
  4. 副課長B
  5. 平社員D
  6. 平社員E
  7. 平社員F

となります。
テーブルを分けたとしても、
「転出者だけ」「転入者だけ」にならないように気を付けましょう。

テーブルが3つ以上になるときは、各テーブルを縦一列にするのは避け、
三角形や四角形など、他のテーブルとの距離が近くなるように配置します。

参加者の人数があまりにも多い場合には
主賓以外の参加者を指定しないのもアリです。

仲が良いもの同士で並んだ方が会話も弾み楽しく過ごせますので、
主賓と上司を上座に勧めたらあとの平社員は自由に座る方のもいいですね。

 

外部の人が混ざる場合は?

同じ社内の人間だけでなく、社外の人間も入ることがあると思います。
その場合には社内の人間は接待役にもなりますので、
社内の社員が一か所に固まるのは避けた配置にしましょう。

 

円卓で中華を食べるときのマナーはどうなる?

幹事としては席順だけでなく会の最中のマナーにも気を配っていきたいですよね。

円卓におけるマナーとしては、
テーブル中央にある回転するミニテーブル(ターンテーブル)周りで
色々あります。

 

料理の取り分け方

ターンテーブルに大皿料理を乗せて、
上座の方から順に時計回りで料理を取り分けます。

ターンテーブルは日本が始めたもので中国のものではありません。
なので決まった回し方はありませんが、
日本人は慣れた時計回りにすることが多いので
多くの場合は時計回りにするものとしています。

ただ、反時計回りですぐ取れるような位置にあるものは
必ずしも時計回りで取る必要はありません

回すときは、他の人が取り分けているときは、
勝手に回すことのないよう、確認してください。

席を立って料理を取りに行くのはマナー違反です。

 

ターンテーブルには取り分ける前の料理と調味料、未使用の取り皿のみ置けます。
自分の取り皿やビール瓶、グラスなどは置けません。

大皿から料理を自分の取り皿によそったあとは、
サーバーや取り箸がターンテーブルの外にはみ出さないように置きます。

ターンテーブルから飛び出していると、
テーブルを回した際にグラスや瓶などにあたって倒してしまう可能性があります。
危険ですので注意してください。

 

料理の取り分けは各自で

一品目の料理は全員が取り分け終えてからいただきます。

二品目からは自由ということになっています。
ただ、自由とは言っても周囲に対する配慮は必要です。

年配の方が相手なら声をかけて取り分けるかどうか尋ねてもいいと思います。
お酒を飲まれている方々には取り分けておいてあげても良いですね。

そのあたりは場の雰囲気にもよります。
店側にあらかじめ取り分けるように伝えておくと悩むこともなくてスマートです。

 

皿を持ち上げて食べない

中華料理では食べるときに皿や器を持ち上げるのはNGです。
茶碗とれんげ(ちりれんげ)以外の食器類は持ち上げてはいけません。

大皿から料理を取り分ける際も、取り皿はテーブルに置いたまま行います。

取り皿は何枚使ってもかまいませんので
他の料理とに味が混ざらないように取り換えていきましょう。

使い終わった取り皿は重ねて置いておいても大丈夫です。

ちなみにちりれんげは、
くぼみに人差し指を入れて、親指と中指で挟むようにして持つものです。
スプーンのように持つものではありません。

汁麺を食べるときは、左手にちりれんげを持ち、
箸で麺を少量ずつ取りながら食べましょう。

 

食べ終わりの合図は箸の置き方でつける

日本の中華料理店では箸を横向きに置くことが多いですが、
正式には右脇に縦に並べて置きます。

席についたときに箸がどう置かれているかチェックしましょう。

箸が縦に置かれている場合、
食事中も箸を縦に置くことで「食事中」のサインとなり、
横向きに置くと「食べ終わり」のサインになります。

普段のくせで横に置きがちですが、
意味がありますので覚えておくと良いと思います。

 

食事を残すのもマナー!?

中国では家主のもてなしに満足して満腹であることを表すものとして、
「招待されたら料理は残す」というマナーがあります。

なので、
料理を残すと失礼にあたるとする日本でも
お店によっては料理を残しても失礼にならない場合もあります。

残すか残さないかはケースバイケースで対処しましょう。

 

お茶の取り扱い

中華料理を食べるときに中国茶はお茶が来た時点で皆の分を注ぎます。

基本的に料理は各自とされていますが、
お茶に関しては良しとされています。

湯呑に注ぎ終えたら回転テーブルの中央に置き、
誰でも取りやすい場所に置きます。

湯呑になみなみ注ぐとテーブルを回したときにこぼれますので
淹れる量には気を付けてください。

 

お茶のおかわりが欲しくなったら、専用のサインがあります。

  • 急須のフタをずらす
  • 急須のフタをひっくり返す

この2つです。
どちらかのサインを出せばお代わりのお茶を持ってきてくれます。

円卓で接待するときに気を付けること!

円卓で、特にターンテーブルの場合には長テーブルと同じようにすると
マナー違反になることがあります。

例えば料理を取り分け。

上でも書きましたが円卓の場合、
高級なお店なら給仕さんが取り分けてくれますし、
取り分けなくても円卓なら自分の好きなものを好きなように取れるので
自分から動く必要はありません

ただ、先輩方が取り分けを率先しているようであれば
代わりを引き受けたり、お茶を淹れたりなど自分もやる姿勢を見せましょう

よく料理を取り分けるときに自分の箸を逆さに持ってされる方もいますが
これはマナー違反です。

口を付けた箸で料理に触らないという配慮は良いのですが、
逆さ箸にすると手で持っていた方が料理に触れることになります。
手で料理を取っているのと同じことになりますので、
これは円卓に限らず、不衛生ですので止めましょう。

中国料理屋、まして円卓においては厳密なマナーやルールがなく、
その会のメンバ-や状況によって最適は違います。

なので幹事が気を利かすことは大切です。

 

円卓のまとめ

食事のマナーも色々ありますが、
まとめてみると、接待において大事なのは人間関係のマナーとも言えます。

特に円卓は、

食事を楽しむためにどこが上座かはっきりしないようにしたテーブル

でもありますので、あまりルールに縛られずに行っても大丈夫だと思います。

今の世の中は、
皆が美味しく料理を食べて、楽しく過ごすことを大事とする時代です。

大変でしょうが、楽しい歓送迎会になるといいですね。