花粉症の方にとって、花粉シーズンは
「くしゃみ」「鼻水」「体がだるい」「頭がぼーっとする」
などなど悩まされる症状は多いですよね。
その中でも耐え難いものの一つに「かゆみ」もあると思います。
鼻や口はマスクである程度カバーできても、
目はそういう訳にはいきませんよね。
もちろん最近はゴーグルタイプなんてありますが、
諸々の事情からつけられない方もいらっしゃると思います。
(つけていても完全には防げずかゆい、というケースもありますが)
私自身、高校時代に花粉症に発症してから
毎年花粉シーズンは酷いかゆみで寝ている間など無意識に引っかいてしまい、
まぶたが腫れあがったすごい顔になっていたことも数えきれないくらいあります。
今回はそんなかゆみをどうしたら抑えることができるのか、
一例をご紹介したいと思います。
花粉症のかゆみは洗うのがイイって本当?
花粉症で目がかゆくなるとついこすってしまう方もいらっしゃるでしょうが、
まずこすらないことが重要です。
一度こすってしまうと、しばらくかゆいのが収まりません。
また、まぶたを引っかいたり叩いたりすることで、
網膜剥離や結膜炎になってしまった方も少なくありません。
そういったことにならないよう、
かゆくてもかかないようにしましょう。
その上で、かゆみに対してどうしたらいいか?というと、
かゆみはまつげなど目の周りについた花粉に反応しているので、
花粉を取り除くことが大事です。
外から帰宅した場合には、まず化粧を落とすことで、
マスカラやまつげについた花粉を落とします。
その上で目を洗うことで花粉を流し落とします。
昔は「目を洗うときは水道水で」と言われていましたが、
水道水(蛇口の水だけでなくシャワーも)は角膜を痛める原因になるため
最近では避けるように言われています。
実際、花粉でダメージを受けているところに、塩素が含まれた水道水は
目の充血につながりますのでお勧めできません。
また「炭酸水で洗いたい!」なんて気持ちもよく分かりますが、
目は敏感なので、花粉によるアレルギーで弱っているところに
炭酸水の強い刺激を与えるのは粘膜を傷付けたり、
さらなる炎症を起こしたりする可能性があるので止めましょう。
水道水や炭酸水よりは点眼薬や眼の洗浄液の使用をお勧めします。
清涼感がある点眼薬はスッキリするので
効果があると実感されている方も多いです。
ただ、洗浄液は本来コンタクトをつけている方向けのものが多いです。
というのもコンタクトをつけていると目が乾燥しやすく、
眼球に汚れがこびりつきやすくなってしまうため、
コンタクトを外したあとにそういった汚れを落とす目的で作られています。
花粉シーズンは空気中に大量の花粉が飛んでいるので、
洗ったすぐそばから花粉がつく、なんてこともありえます。
眼は眼球を保護する成分で覆われていますが、
洗ってしまうとそれが流されてしまい無防備な状態になります。
過度に洗浄液で目を洗うのは却って眼に悪いのでお勧めできません。
せめて洗浄液で洗うのであれば、1日1回、帰宅したときに使うのが良いでしょう。
目を洗うのに一番いいのは、涙を流すことです。
度重なる洗浄は目を保護する上皮を害する危険がありますが、
涙は上皮を害することなく眼球表面の汚れを洗い流せます。
眼がかゆくなる度に涙を流すのは難しいでしょうが、
一番体に害がない洗浄方法は涙となります。
ちなみに、花粉は体全体についていますので、
目を洗うだけでなく、髪の毛をブラッシングしたり、
顔や鼻の中も洗うと花粉が大分落とせるので症状は落ち着いてきます。
花粉症はお風呂で目がかゆいのを対処できる?
眼を洗うこと以外にできる花粉症のかゆみ対策はお風呂です。
免疫を上げるとアレルギー反応も抑えられるので、
お風呂で体温を上げてアレルギーに対抗できる体力をつけるようにしましょう。
ただし、お風呂に入ると全身の血行が良くなったことで
いつもよりも過敏にアレルギー反応が出ることがあります。
使っているシャンプーやリンスなどの洗剤が体に合っていない場合は
まずアレルギー反応が起きないものに変えることが大事です。
その上で、アレルギー反応によるかゆみからつい体を洗うときに、
かゆいところをタオルでゴシゴシこすったりないように気を付けましょう。
ひっかいたりして皮膚の表面に細かい傷を作ると、
そこからアレルゲン物質の侵入を許すことになり、
さらに強いアレルギー反応―かゆみを引き起こすことになります。
どうしても掻きたくなってしまう場合は、
冷水に浸したタオルか冷凍庫で凍らしたタオルをお風呂に持ち込んで
痒いところにあてるとかゆみを和らげることができます。
花粉症の炎症を抑える最適な室内湿度は55%前後です。
鼻、喉、目、顔の加湿は刺激に弱い部分でもあるので
免疫を高めることは花粉対策で重要です。
お風呂にはいるときは重点的に温めるようにしましょう。
花粉症で目のかゆみが出たら冷やすと効果的!
花粉に限らず、炎症を起こしてかゆみが生じている部分は
冷やしてあげるとかゆみが和らいで大変効果的です。
かゆみを感じたら、あまりこすらないようにして、
ハンカチやタオルに包んだ保冷剤や、水にぬらしたガーゼなどを目に当てます。
炎症を起こしている部分は熱を持っているので、
冷やしてあげると楽になり、寝る前にすると翌朝もスッキリしています。
特に水に浸して絞りが甘いガーゼは目に当てると、
花粉が水で流されてとれますし、気持ちもいいのでお勧めです。
花粉症のかゆみ対策まとめ
花粉で目にかゆみを感じたときの応急処置は
- 涙で目の中のゴミを軽く洗い流す
(目薬や洗浄液はあまりお勧めできません) - 保冷剤をハンカチで包み、まぶたに当てて冷やす
- 抗アレルギー薬を服用する
といったことが挙げられます。
あまりに症状が酷いときは、眼科で相談するのが1番確実です。
眼科で診察してもらえれば、かゆみのなくなる薬を処方してもらえます。
花粉症を抑える内服薬も併用すれば目のかゆみ自体がなくなることもあります。
ただ、アレルギーの内服薬の効き具合は個人差がありますので、
どういった応急処置がいいかは
自分に合った方法を試した上で確立すると良いでしょう。
花粉の時期は本当につらいので、我慢せずにお大事になさってくださいね。