冬から徐々に流行り始める感染症の一つに、
激しい下痢や発熱、嘔吐を伴う感染性胃腸炎のロタウイルスがあります。
ロタはしっかり消毒・殺菌して予防すれば他者からうつされることはありません。
ですが子供の場合、好奇心であちこち触るので徹底した消毒・殺菌は難しいですよね。
実際に保育園などを経由して子供から子供に感染する例も少なくありません。
我が子がロタウイルスに感染してしまった場合、
脱水症状を防ぐために水分補給する以外に、
治るまでの食事をどうしたらいいか、悩まれる方もいらっしゃると思います。
そこで今回はロタウイルスが治りかけのとき、
食事はどのようにしたらいいのか、
子供と乳児のケースについてご紹介したいと思います。
ぜひご参考ください。
ロタが治りかけているときの食事は何がいい?
治りかけの場合、子供本人が好んで食べ物を口にしても吐いてしまうことがあります。
吐いてしまうものは、まだ体が本調子ではなく受け付けられないということなので、
子供が食べたがっても食べさせないようにしましょう。
吐かない場合はそのまま欲しがるものを食べさせても良いと思います。
ただし、完全に治りきっていないうちは胃が弱っていますので
消化機能に負担がかかるものは厳禁です。
消化不良によってロタが長引く原因になることがありますので、
量を減らすなどして工夫しましょう。
治りかけの食事は基本「便と同じくらいの柔らかさ」で料理を作り、
「油」「肉」「魚」などの油脂分を多く含むものは控えます。
「野菜」や「果物」などの食物繊維も、弱った胃では負担になりますので、
どうしても使う場合は細かく刻んで消化しやすい形にしましょう。
下痢は乳糖の分解、糖の吸収効率が落ちるので低血糖気味になりがちです。
炭水化物は消化器官への負担が比較的軽く、糖分の補給にもなりますので、
食事は炭水化物を中心にするのがお勧めです。
またこの他、固形物を受け付けないときなどに、
ウイダーゼリーやカロリーメイトゼリーなどの栄養価が高いゼリー飲料も良いです。
食事時は水分補給に合わせて経口補水液やイオン水を飲ませると良いでしょう。
ロタのとき食事にバナナを出すのはどう?
ロタのときにヨーグルトに刻んだバナナを混ぜて食べると良い、とも言われますが、
下痢が酷いときはバナナと乳製品は控えましょう。
食物繊維が豊富なバナナなどの果物やみかんなど柑橘類は胃に負担を与えてしまいます。
乳製品も消化器官には重いのでよろしくありません。
どうしても子供にあげたい場合は、せめてバナナはやめて、
少量のヨーグルトにリンゴを混ぜたものを渡すようにしましょう。
リンゴは消化が良いので、リンゴ単独で食べても、すり下ろして他と混ぜても良いです。
一言に果物と言っても、種類によっては消化のしやすさが異なるので注意が必要です。
乳児がロタになったときは母乳だけでもいい?
ここまでは離乳食を迎えて母乳を卒業した子供が前提でしたが、
そもそもまだ母乳やミルクを飲んでいる乳児の場合はどうでしょうか?
乳児は症状が長引くケースが多いです。
食欲がない場合は無理に食べさせず、母乳のみを与えるようにしましょう。
何も食べないと心配でしょうが、
消化器官が回復するまで時間もかかるので、食べない方が治りは早いです。
食欲が出てきたら回復してきた証なので、
そのときは整腸作用のあるリンゴのすりおろしを食べさせてあげましょう。
そして徐々に炭水化物中心の食事を始めます。
一気にあげると胃がまた調子を崩してしまうので少しずつ増やしていきます。
母乳以外の水分補給は無理にやる必要はありません。
ちなみに子供ではなく母親がロタになった場合ですが、
母乳は関係ないのでそのまま子供にあげて大丈夫です。
ロタ時の食事まとめ
子供が苦しむ姿を見るのは親としてとても心苦しいものです。
早く子供が元気になるように
こまめな水分補給と食時の内容にが十分気を配っていきましょう。
食事は胃に負担がかかるものかどうかに気を付けて献立を考えていってくださいね。