秋から流行り始めるものとしてノロウイルスは有名ですが、
ノロウイルスの後、リレーのように冬から春にかけて
「ロタウイルス」という感染性胃腸炎も毎年かかる方が多くいらっしゃいます。
このロタウイルスは感染力が強く、乳幼児がかかりやすいので、
大体保育園や幼稚園などでよく流行っています。
なので子供だけがロタウイルスに感染するものとして思われがちですが、
実は全年齢対象なので老若男女問わずかかる可能性があるんです。
今回はロタウイルスが大人に移ったときの初期症状や出勤についてお話します。
ロタウイルスは大人にもうつる？！
ロタウイルスとは下痢や嘔吐、発熱などを起こさせる感染性胃腸炎です。
ノロウイルスと混同されることもありますが、全く別のウイルスになります。
ロタウイルスは嘔吐と水っぽい下痢が何回も続きます。
体内から水分と塩分が失われていくのでそのままでは脱水症を起こす可能性もあります。
潜伏期間はおよそ2日程度で経口感染で移ります。
大体3歳から5歳までに1回はかかるものと言われていますが、
それは衛生面から徹底的な予防ができなかったり、免疫力の弱さが影響しているので
その年頃に必ずかかるものでもありません。
成人まで一度もかかったことがない方もいます。
また一度感染しても期間を置けばまた感染する可能性があります。
ただし、感染すればするほど症状は軽くなり、重症化リスクは低くなります。
年齢に制限はなく、幼い頃に感染したことがある大人も再度感染するケースはあります。
大人だから大丈夫と油断せずに、予防対策はしっかりするようにしましょう。
ロタを大人になってからかかったときの初期症状は？
ロタウイルスは通常より高い体温と強い腹痛、激しい嘔吐から始まります。
微熱程度の方もいらっしゃるので
一概に高熱ではないから「ロタではない」と判断することはできません。
嘔吐が収まってくると下痢になり、
繰り返し白またはそれに近い色の軟便が出るようになります。
場合によってはそれで脱水症状に陥ることもあるので、
水分補給は欠かさないようにします。
免疫がひどく下がっていなければ、大体丸一日程度で激しい痛みは落ち着きますが、
完全に治まるまで5日から1週間はみて置いた方が良いでしょう。
場合によっては下痢と胃のむかつき程度で済む場合もあり、
予防接種を受けていたり、過去に感染したことがあるかどうかで
症状の重さも人によって違います。
ロタに大人がかかったら仕事には行ける？
社会人としてはロタにかかっても仕事に行けるかどうかも気になるところだと思います。
出来れば治るまでは自宅療養しましょう。
嘔吐や下痢が続いている状態では、二次感染を引き起こす可能性があります。
薬で嘔吐や下痢を抑えて出勤するなんて考えもありますが、
取り込んだウイルスを便として排出しないと治りませんので
薬で下痢を止めてしまうとウイルスの排出も止めてしまうので回復が遅くなります。
嘔吐は摂取した水分を吐き戻してしまうことにもなるので、
嘔吐止めに関しては必ずしも悪いわけではありません。
なお、万が一職場で嘔吐すると、
- 片付けなどで吐瀉物に触れた人
- 乾燥した吐瀉物から漂い出たウイルスを吸い込んだ人
など周りの人々を感染させてしまう可能性があります。
急には仕事を休めない方もいらっしゃると思いますので、
まずは上司の判断を仰ぐのが良いと思います。
ちなみに、同居家族がロタに感染していても、
自分に症状がなければ大丈夫だと思います。
ロタウイルスのまとめ
ロタウイルスは予防を徹底していれば防げます。
予防のためにも「うがい」「手洗い」「マスク」を行う習慣を身につけましょう。
また、同居家族がロタに感染したら、汚物の処理や殺菌は徹底してやりましょう。
ロタは感染力も強く、アルコールでは死滅しない強いウィルスです。
感染予防をしっかり行って、元気に春まで過ごせると良いですね。