「月が綺麗ですね」という夏目漱石による有名な告白の言葉の逸話がありますが、このように言葉の奥深くに別の意味を含ませた所謂類語が存在することをご存じでしょうか?
この記事では、そんなロマンチックな言葉の数々を紹介していこうと思います。
「月が綺麗ですね」のほかの言葉・類語まとめ
「月が綺麗ですね」という言葉の他に、次のような言葉があります。
・星が綺麗ですね
・海が綺麗ですね
・夕日が綺麗ですね
・虹が綺麗ですね
【「月が綺麗ですね」の類語】星が綺麗ですね
まず「星が綺麗ですね」は「貴方は私の想いを知らないでしょうね」という意味を含んでいます。
理由は星が憧れの象徴であり、「届かない存在」、「憧れ」といった意味を持っているからだそうです。
片想いの相手に使いたいフレーズですね。
【「月が綺麗ですね」の類語】海が綺麗ですね
次に「海が綺麗ですね」は「貴方に溺れています」という意味を含んでいます。
理由はそのままなのですが、「あの深い海に溺れるように貴方に溺れています」といった気持ちを「海が綺麗ですね」、という一言に込めたのだそう。
少し重いくらいの愛情を伝えたい時に使いたいフレーズです。
【「月が綺麗ですね」の類語】夕日が綺麗ですね
更に「夕日が綺麗ですね」は「あの綺麗な夕日が沈んでしまう前に貴方の気持ちが知りたいです」という意味を含んでいます。
夕日が沈むまでの僅かな時間の間に気持ちを確かめたい、教えて欲しいということらしいです。
相手ももしかして気があるのかな?そんな微妙な距離感を終わらせるのに使いたいフレーズですね。
【「月が綺麗ですね」の類語】虹が綺麗ですね
最後に「虹が綺麗ですね」ですが、こちらは「あの虹で私と貴方の気持ちが繋がっていれば良いのに」といった意味を含んでいます。
虹を架け橋と表現する曲も存在していますし、中々上手い言葉だと思います。
こちらも片想いの相手に使いたいフレーズですね。
「月が綺麗ですね」の類語で片思いや友達相手に使える言葉
片想いの相手に使うのであれば前述の言葉の他に、次のようなもの等があります。
・明日は晴れますか?
・雨、止みませんね
「明日は晴れますか?」の言葉の真意は「明日には貴方に対する私の気持ちは晴れますか?=(私のこの恋慕を受け入れてくれますか?)」といった意味を含んでいます。
ある意味とてもスタンダードな告白の台詞と呼べるのではないでしょうか。
また、「雨、止みませんね」は「もう少し貴方の傍に居たいです」といった意味を含んでいます。
雨も降っていることですし、このままもう少し……という少女漫画のようないじらしさを感じるフレーズですね。
さて、ここまで主に恋愛感情を抱いた相手に使える類語を紹介いたしましたが、もっとフランクに友人に使える言葉はあるのでしょうか?
実はあります。それは、次の二つです。
・暖かいですね
・今日はとても幸せです
「暖かいですね」は「貴方と一緒で幸せです」といった意味を含んでいます。
ずっと仲の良い友人と居ると自然と幸せを感じる瞬間ってありますよね。
そんな時にこっそりこの言葉を言ってみると良いかもしれません。
そして、「今日はとても幸せです」はとてもストレートなのでこのままの意味で十分にも感じられますが、「貴方と居ると幸せです」といった意味を含んでいます。
今この瞬間、貴方という存在と居られる時が幸せ、ということなのでしょう。
普通に伝わってしまう言葉ではあるので少々照れくさいかもしれませんが、機会があれば是非使ってみたいですね。
「月が綺麗ですね」の類語で嫌いを意味する言葉
嫌いを意味する……というより少し物騒な意味にはなってしまいますが、
・明日の月は綺麗でしょうね
という言葉ならあります。
この言葉の真意は「明日の月は綺麗でしょうね(貴方が見ることは叶わないけれど)」という意味が込められています。
更に細かく読み解くと、「今日の月は綺麗に見えない(嫌いな貴方が生きているから)けど、明日の月は綺麗でしょう(嫌いな貴方が居なくなった月は格別に綺麗なはず)」となります。
この言葉を言われたら用心した方が良いかもしれません。
「月が綺麗ですね」の返し方
「月が綺麗ですね(貴方を愛しています)」に対するスマートな返し方は、貴方の気持ちによって変わります。
・死んでもいいわ
・このまま時が止まればいいのに
この2種類は全てOKという意味です。
「死んでもいいわ」は、二葉亭四迷が夏目漱石とは違う言葉で「I love you 」を訳した言葉と言われています。
「このまま時が止まればいいのに」は森鴎外がドイツ文学の『ファウスト』の原文を「時よとまれ、汝は美しい」と訳したことが発祥とされています。
どちらも素敵な言葉ですが、「月が綺麗ですね」の言葉の後に続けるなら個人的には「このまま時が止まればいいのに」の方が自然な印象は受けますね。
では次にNOを意味する返しですが、次のようなものがあります。
・そうは見えません
・遠くにあるから綺麗なのです
・私は太陽の方が好きです
「そうは見えません」はかなりストレートなお断りの言葉ですね。特に解説も不要でしょう。
「遠くにあるから綺麗なのです」は、月は地球という遠目で見たら綺麗ですが近くで見たらただの岩のような風貌で綺麗とは言えない見た目をしており、そこを揶揄して「私達はこのままの距離で居ましょう」といった意味を含んでいるようです。
「私は太陽の方が好きです」もストレートなお断りですね。月が出ている間は決して見えない太陽の方が好き、と伝えることで拒絶の意を表しています。
「月が綺麗でした」と過去形にするとどうなる
こちらは言葉通りで、意味も過去形に変化します。
つまりは「貴方を愛していました」という意味になるということです。
次の恋に進みたい時や、別れの際に使うと物哀しくなり自然と涙が溢れてきてしまいそうです。
まとめ
今回は「月が綺麗ですね」の類語や返しなどについてお伝えして参りました。
実際にこの言葉にまつわる逸話が本当だったのかは定かではありませんが、どちらにせよこの言葉と意味を考えた方の感受性には脱帽してしまいますね。
綺麗な言葉ですし使ってみたい気持ちもありますが、使っても殆どの人には伝わらなさそうなのが少し残念。
もし使ってみた方がいらっしゃいましたら是非教えてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。