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らっきょうを食べ過ぎるとどうなる?健康への害は?毎日食べるなら一日何個までがいいか

らっきょうを食べ過ぎるとどうなる?健康への害は?毎日食べるなら一日何個までがいいか

 

カレーを食べるときによく添えられている「らっきょう」。

私はカレーライスを食べるときくらいにしか
らっきょうを食べることはないんですが、
夫はらっきょう好きで食べ始めるとずっと食べてる…。

4個、5個くらいならいいけど、10個を超えてくると

らっきょう食べ過ぎじゃない?大丈夫なの?

と心配になるくらい。

らっきょうは漢方でも用いられるので体にいいとは知っているものの、
食べすぎたら体に害があるのではないか気になったので、
らっきょうがを食べ過ぎるとどうなるのか調べたところ

食べ過ぎ注意の文字が!!

具体的にどんな影響があるのか、
妊娠中の場合や、
一日何個までが適量か、
まとめましたのでご紹介します。

 

 

らっきょうの効能は?

らっきょうは別名「薤白(ガイハク)」とも呼び、
胃の調子を整えたり、食欲を促進する効果があるので、
「畑の薬」とも呼ばれ、漢方薬にも使われています。

私たちが普段食べるときは、主に酢漬けが一般的で、
一番よく見かけるのはカレーライスなどの添えものではないでしょうか。

らっきょうは5月から6月に多く出荷されるので、
この時期に生のらっきょうをおいしく味わうことができます。

そんならっきょうの効能は、
らっきょうに含まれる次の成分によってさまざまな効果が得られます。

  1. 硫化アリル
    • ビタミンB1の吸収を高める
    • 抗酸化力
    • 消化能力の促進
    • 抗菌・殺菌作用
  2. アリシン
    • 血液をサラサラにする効果(高血圧予防)
    • 保温効果
  3. フルクタン
    • 便秘解消
    • 糖尿病の予防
    • 高血圧の予防
    • 血中の悪玉コレステロールを減らす
    • 抗酸化効果
  4. ケイ素・ビタミンC・ナイアシン
    • 美肌効果
  5. カリウム
    • 高血圧やむくみの予防
  6. ビタミンB5
    • ストレス軽減
    • 自律神経失調症の予防
  7. ナイアシン
    • 吐き気や頭痛など二日酔いを予防
  8. その他
    • 脂肪の吸収を抑える
    • 風邪を引いたときの咳や痰を和らげる
    • 神経の高ぶりによる不眠や雨季の神経痛を和らげる
    • 狭心症などの胸の痛みを和らげる
    • 脂肪の吸収を抑える

 

硫化アリル

らっきょうに含まれる硫化アリルにより、次のような効果が得られます。

  • ビタミンB1の吸収を高める
    疲労回復に効くビタミンB1の吸収を高めてくれます(通常の7倍)
  • 抗酸化力
    強い抗酸化力があり、活性酸素を除去します
  • 消化能力の促進
    唾液や胃液の分泌を促し、消化能力の促進と胃腸の負担を軽減します
  • 抗菌・殺菌作用
    抗菌・殺菌作用があるので、ピロリ菌やO-157などの病原菌に有効との報告があります

 

アリシン

アリシンにより、次のような効果が得られます。

  • 血液をサラサラにする効果(高血圧予防)
    血液凝固を遅らせて、血液中の脂肪を減らします。
    それにより血液がサラサラになり、血圧が安定します。
  • 保温効果
    辛み成分であり、身体を温める効果があります。
    発汗しやすくなるので冷え性改善にもつながります。

とくに寒い時期に体を温めたり、
風邪をひいたときや発熱した時に汗を出して熱を下げたりするために食べると効果的です。

保温効果は便通にも良い効果があるといわれています。

フルクタン

水溶性 食物繊維で、らっきょうには豊富に含まれています。

らっきょうはフルクタンを含む食物繊維が、
可食部100gに対して21gあり、他の野菜と比べても多い値になっています。

そんな食物繊維は善玉菌の餌となるもので、腸内環境を整え、
他にも次のような効果があります。

  • 便秘解消
    腸内環境を整える整腸作用によって、
    適切に食べ続けると排便回数が増えて、便の状態が良くなります。
    また臭いも抑えられます。
  • 糖尿病の予防
    コレステロールを排出するため、
    コレステロール値が下がって血糖値の急上昇を抑えます。
    また糖尿病の予防も期待されています。
  • 高血圧の予防
  • 血中の悪玉コレステロールを減らす
    動脈硬化や心臓病の原因になるといわれる悪玉コレステロールを減らす。
  • 抗酸化効果

ケイ素・ビタミンC・ナイアシン

ケイ素で肌を保湿してコラーゲンを再生し、
ビタミンCとナイアシンで効率よくコラーゲンを作る手助けをするので
新陳代謝の活性化により美肌効果があります。

カリウム

余分な塩分(ナトリウム)を排出する働きがあるので
高血圧やむくみの予防に効果があります。

ビタミンB5(パントテン酸)

ストレス軽減に効果があります。

自律神経が正常に働くのを助ける効果もあるので
自律神経失調症の予防も期待できます。
(ただし一度食べたらなるわけではありません。継続が必要です)

ナイアシン

ナイアシンは体内のアルコールを肝臓で無毒成分に分解するときに使われます。
豊富に摂取することでアルコールの分解がスムーズに行われ、
吐き気や頭痛など二日酔いを予防することができます。

その他

また上記で挙げたもののほかに次のような効果があります。

  • 脂肪の吸収を抑える
  • 風邪を引いたときの咳や痰を和らげる
  • 神経の高ぶりによる不眠や雨季の神経痛を和らげる
  • 狭心症などの胸の痛みを和らげる
  • 脂肪の吸収を抑える

らっきょうには多くの効能がありますが、
栄養価の高い食材ではない上に、脂肪の吸収を抑える効果があるので
ダイエットしている方に最適です。

 

らっきょうを食べ過ぎるとどうなる?

らっきょうの効能は消化器官に関わるものが多いため、
食べ過ぎたときの影響も消化に関するものが多くなります。

健康への影響としては、主に次のような害があります。

  • 腹痛・胃痛(胸やけ・胃もたれ)・吐き気
  • 下痢
  • 便秘
  • おなら・口臭・体臭
  • 鼻血
  • 頭痛
  • 高血圧

腹痛・胃痛(胸やけ・胃もたれ)・吐き気

効能の項目で触れましたが、
らっきょうに含まれるアリシンは殺菌効果が高く、
胃の中の悪玉菌を減らす効果があります。

ですがこのアリシンも摂取しすぎると胃に負担がかかるので、
吐き気や胸やけ、胃もたれなど胃痛、腹痛の原因になります。

なお、らっきょうを沢山食べていないにも関わらず腹痛になった場合は、
アレルギーによって腹痛になった可能性がありますので、
病院での受診をおすすめします。

下痢

らっきょうは消化に時間のかかるフルクタンなどの食物繊維を多く含むので、
疲労やストレスで胃腸が弱っている時の過剰摂取は
消化不良になって腹痛や下痢、さらに胸焼けを起こすことがあります。

便秘

本来フルクタンは便秘解消の効果があるのですが、
食べ過ぎると不溶性食物繊維を消化できず、
便秘になってしまう可能性があります。

おなら・口臭・体臭

らっきょうは食物繊維が豊富に含まれており、
通常は胃腸の働きを活発にして便秘解消の効果がありますが、
取りすぎると腸内でガスが発生しやすくなります

また、硫化アリルに含まれる成分アリシンが
「アリルメチルスフィルド」という物質に変化して臭いが発生します。

これは血液や尿にも混ざり、
汗として体外に出た時、体臭として現れます

吐息にまで臭いが広がるのでキツイ人はかなりキツイ臭いになります。

ちなみに、らっきょうを食べた後
リンゴなどのポリフェノールの多い食品をとると臭みを抑えてくれる効果があります。

基本的にこの臭いは食後の一時的なものですが、
習慣的に食べていると体臭に影響が出る可能性もあります。

鼻血

硫化アリルには血液をサラサラにする効果があるので、
動脈硬化や高血圧の予防に最適ですが、
この硫化アリルも過剰に摂りすぎると、
血液がサラサラになり過ぎてしまい、
血が止まりにくくなるため、
粘膜の薄い鼻は鼻血が出やすくなり、
歯茎からも血が出やすくなる恐れがあります。

頭痛

硫化アリルの摂りすぎは
粘膜の薄い鼻や涙腺、神経を刺激してしまうので、
頭痛になってしまうケースもあります。

高血圧

らっきょうの甘酢漬けは多くの糖分が含まれています。
甘酢漬けの糖分のほとんどは砂糖なので、
らっきょうをたくさん食べると塩分だけでなく糖分も
多く摂取してしまうことになります。

塩分や糖分の過剰摂取は高血圧の原因になります。

生のらっきょうなら糖尿予防効果があるのですが、
甘酢漬けや塩漬け、しょうゆ漬けなど漬物にしたものは
塩分が高いので食べ過ぎに注意が必要です。

らっきょうを毎日食べるのはアリ?適量は一日何個?

食べ過ぎると様々な悪影響のあるらっきょうですが、
具体的にいくつまで一日に食べられるのかというと
一般的には

一日 4~5 粒
(大きサイズは 3 粒)

となります。

大体らっきょう一粒あたりの重さが 3~6g(大きいサイズは10g)なので、
一日の適量4~5粒(またはビッグサイズ3粒)食べた場合、
らっきょうを12~30g食べたことになります。

らっきょう30g程度の重さで、塩分は1.1gになりますが、
1日の塩分の目標摂取量は6.5g未満(女性の場合)ですので、
(日本人の食事摂取基準2020年版より)
適量を食べただけでもかなりの塩分摂取になっていることがわかります。

これでもっとらっきょうを食べていた場合は、
あっという間に1日の目標塩分量を超えてしまうので、
食べ過ぎには十分注意が必要です。

なお、胃の弱い人や、ストレス過多で胃腸が荒れている人は
もっと少ない量に抑えた方がいいです。

 

妊娠中はらっきょうの食べ過ぎに要注意!

らっきょうの辛み成分は保温効果があり、
冷え性の予防に効果的です。

また、余分なナトリウムを排出するカリウムによって
むくみの予防も期待できるとすでにお話しした通りです。

妊娠中は体の冷えとむくみに注意が必要なので、
らっきょうは最適だ!と思ってしまうかもしれませんが、
カリウムはむくみ予防効果もある一方で利尿効果もあります

妊婦は余分に体内の水分を排出すると体を冷やすことにつながるので、
利尿効果の強いものは頻尿を促してしまうため、
らっきょうを食べるのはあまりおすすめできません。

もし食べるとしても、
先ほど書いた一日の適量3~4粒よりもっと数を減らし、
せいぜい1粒か2粒くらいに抑えて、
食べ過ぎに注意しましょう。

まとめ

様々な効能のあるらっきょうですが、
食べ過ぎは体に毒なので一日に食べる個数には注意しましょう。

また、らっきょうの水溶性栄養素は漬け汁などに溶け出し、
熱に弱いフルクタンは加熱で分解されるので、
漬物より生の方が栄養素を効果的にとれます

ただ、漬物を食べる場合でも、漬物も合わせて食べると、
漬け汁に溶け出した栄養素もとれるのでおすすめです。

とはいえ、すべての漬け汁を一緒に食べるのは難しいので、
残った漬け汁はドレッシングやピクルスのつけ汁に利用してもいいと思います。

妊娠中の方はらっきょうの効能が逆効果になってしまうので、
なるべくなら食べることを避けた方がいいですが、
食べる場合でも1個か2個くらいに抑えるようにしましょう。

適量を守って食べれば体にいいことだらけの食べ物ですので、
味も体にも美味しく食べられるようにしましょうね。