まめに風呂場を掃除していても、
少し気を抜いたら隅や角に黒いぽつぽつ。
この間落としたばかりなのにまたカビが出てきた!
と頭を悩ませる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
カビを取り除いたり、カビが増えないようにするには、
「お湯をかけるといい」なんて話を耳にします。
一方で「お湯ではなく水をかけること」と言われていることも。
真逆のことを言っているように思いますが、
一体どちらがいいのか迷ってしまいますよね。
うっかりカビを増やす方をやってしまって、
もっと悪い状況になったら、と思うとなかなか行動に移す気になれません。
でもカビ防止の対応はしっかりやっておきたい・・・。
そんな悩みがある方に、
カビができる条件と死滅の条件から結局どう対処したらいいのか、
おすすめのやり方をご紹介します。
風呂のカビが死滅する温度は?
カビにも種類がありますが、風呂場にできるものは「黒カビ」です。
見た目通り真っ黒な、湿気の多い場所にできる代表的なカビです。
繁殖力が強く、放置しているとアレルギーの原因にもなります。
湿気が多いと聞くと、梅雨だけ注意していれば大丈夫と思われがちですが、
風呂場は常に湿気が多くなるので、カビがもっとも発生しやすい場所になります。
では、具体的にどんな条件でカビができるかというと、
- 湿度 80%以上
- 温度 20~30度
- 不衛生な状態(抜け毛、皮脂、石鹸のカス)
- 空気(酸素)
となります。
ですので、カビを防ぐためには、
いかにこの条件から外れた環境を作るか、が重要になってきます。
まずできることとして、
- 湿度:風呂場を濡れたまま放置せず、乾拭きして水滴を取り除くこと
- 不衛生な状態:皮脂や石鹸のカスは洗い流して清潔に保つこと
- 空気:換気扇を回して空気を入れ替えること
このようなことが言えると思います。
では温度に関してはどうでしょうか?
実はカビは熱に弱く、多くのカビは60度から70度で死滅します。
一部高温耐性をもつカビもいるので
確実を求めるなら80度以上は必要と言われています。
風呂のカビは熱湯で防げる?
カビは熱に弱いので、死滅させるのに熱湯は有効です。
風呂場の使用を終えた後、壁や天井を含めた風呂場内全体に
45度以上の熱湯をかけると良いでしょう。
このときの注意点としては、
カビが潜む場所の温度を十分に上げるようにすることです。
潜んだ場所が高温にならなければカビは死滅できませんので、
お湯の温度はあくまで目安、実際はその場所が何度になったかが影響します。
また、ただ熱湯をかけるのではなく、しばらく高温状態を保つ必要があります。
一説には30分間80度以上にする、なんていう話もあります。
多くのカビは高温で90秒以上経てば死滅しますし、
カビはその成長に1週間から10日程度かかるので、
高温に保つ時間を長くするのは頻繁にやらなくても大丈夫でしょう。
また、そう毎日熱湯をかけていられない場合も
週に1度、50度以上の熱湯をかけるので良いと思います。
天井など、熱湯がかけにくい場所では、
ヒートガンなどを使用して熱風をかけるのも有効です。
※ ヒートガンは、 非常に高温な熱風を送り出すもので、
日常使っているヘアドライヤより強力なものです。
風呂のカビ対策に冷たい水をかける?
熱湯をかけるとカビは死滅しますが、風呂場内は高温のままになります。
風呂場の熱気は隣接するフロアに影響しますので、
温まったまま放置すると脱衣場など隣接フロアの室温が上がって、
カビが発生する可能性もあります。
風呂場の室温を下げるために、
熱湯を使ったあとは冷水をかけて室内の温度を下げましょう。
「冷水をかけるとカビが増えてしまう」という話もありますが、
これは熱湯をかけたときに殺菌しきれていない場合に起こりえます。
この場合、殺し切れていない胞子状のカビをまき散らしてしまうので、
冷水をかける場合は熱湯をかけてから殺菌してからにしましょう。
先に熱湯をかけていると、
カビの栄養源である皮脂や石鹸カスなども洗い流せますので一石二鳥です。
また、できるなら冷水をかけて風呂場内の温度を下げた後は、
風呂場内を乾燥したタオルなどで拭いて水垢がつかないようにした上で、
乾燥機を回しましょう。
こうすれば高湿度の問題は気にならないと思います。
なお、換気扇は24時間稼働する方が安心かもしれません。
(賃貸住宅など窓がないところでは換気扇以外で空気の入れ替えができないため)
まとめ
カビは熱に弱く、50度以上の熱湯をかけ続ければ死滅するので
風呂場のカビ対策に熱湯をかけるのはとても有効です。
また、熱湯をかけて温まった風呂場は
冷水をかけて室温を下げてあげる必要があります。
カビの繁殖条件は「温度・湿度・栄養・空気」ですので
この内の一つでも欠ければ繁殖を防ぐことができます。
(合わせて皮脂などのカビの栄養源をしっかり流す)
という流れで換気扇は常時つけっぱなしにすると
カビ対策もバッチリだと思います。
毎日は難しくても、カビの成長スパンである一週間ごとには
これらを実践してカビのない風呂場を維持していけるといいですね。