皆さんは平均台と聞いて、具体的なイメージはできますでしょうか?
平均台と言えば、小学校の授業で体験されたことがある方も多いでしょう。
ですが、五輪などで体操選手が行う平均台は女性のみの競技ということはご存知でしたか?
女性のみとする理由は体格のいい男性だと平均台上での演技が不向きだから、
と言われていますが、これは案外知らない人が多いんです。
では、平均台の競技ルールの方はどうでしょうか?
- そもそもどうやったら得点が入るのか?
- 平均台の上で何をするのか?
- 技の種類やポーズは?
- 簡単な技はどれ?
- 技の得点は?
などなど、わかる方はそれほど多くないと思います。
私も調べるまで知りませんでした^^;
今回は、そんな体操の平均台がどんなルールで行われるのか、
技やポーズについて簡単にご紹介します。
体操競技 平均台のルールは?
分かりそうでなかなか分からない平均台のルール。
競技では、演技時間を1分30秒から30秒まで、と定めています。
他の競技と比べても非常に短い印象を受けますよね。
演技内容は、
- リズム
- バランス
- ターン
3つの技を組み合わせて総合的な美しさを競います。
全体の演技構成点に難易度(A~H)ごとの加点をしていき、
最終的に減点分を差し引いた得点がスコアとして出されます。
採点方法は、大会や地域によってそれぞれの採点規則が決められている場合もありますが、
減点は大体、
- 演技時間の超過
- 平均台からの落下
- 着地でのブレ
- 技の完成度の低さ
このようなときにされています。
細い平均台の上で、たくさんのことを気を付けなければいけないので
他の種目よりも神経を使いそうな種目ですよね。
体操競技の平均台 技の種類と難易度ランクは?
先ほども書いたように、技にはA~Hの難易度があります。
Aが最も得点が低く、Hが最も得点が高いとしてA~Hの間で段階的に分けられています。
平均台では単にバランスを保つだけでなく、
スムーズな動きでリズミカルまたはエレガントな動きで技を出すことが重要になります。
基本的には技は次の2種類に大別されます。
- 体操系
- バランス系
移動が加わる技や、
フロアから台上へ跳んで着台したり、
台上で跳び上がるもの、
台上からフロアへ跳び下りたりする技がこちらになります。
一方で、台上で様々なポーズを取って静止したり、
台上で体の向きを変えるターンをするのがバランス系です。
体操競技の技は考案した選手の名前が付けられることが多く、
身近なものですと、白井健三選手の技の名前が代表的です。
そんな平均台の技を少しだけご紹介します。
ガリソン
考案選手:ケリー・ガリソン
内容:ロンダート踏み切り→後方かかえ込み宙返り1回ひねり入り
難易度:F
キム
考案選手:ネリー・キム
内容:平均台の端での片足踏み切り抱え込み宙返り1回ひねり
難易度:C
シショワ
考案選手:アルビナ・シショワ
内容:平均台で後方抱え込み宙返り1回ひねり
難易度:F
テザ
考案選手:エルビラ・テザ
内容:後方とび1回ひねり~サークルバックアップ
難易度:E
他にも多くの技がありますが、代表的なものだけ、数例ご紹介しました。
考案者の名前がつく、ということなら日本人選手もあるかな、と技を調べてみたのですが、
残念ながら日本人選手の名前は出てきませんでした。
体操と言えば、やはり床や鉄棒が日本で認知度が高い体操競技であることも
影響しているかもしれません。
ちなみに、2017年に杉原選手が成功していれば
「スギハラ」という技が誕生していたとのことで、ちょっと惜しかったですね。
体操競技の点数はどうかというと、10点満点の減点式ですが、
実は10点満点を出した選手がいます。
あの「コマネチ」というギャグで有名なナディア・コマネチさんが、
体操史上初めて10点満点を記録した選手です。
初めてコマネチさんが10点満点を記録した時に審判団は長い協議の末、
「1.00」というスコアボードを掲げたのですが、
10点満点というスコアを想定していなかったために起こったことだそうです。
現在では、ルール自体が変更され満点という意味での10点満点は存在しなくなったとのこと。
まとめ
一見地味に見える平均台ですが、内村航平選手や、白井健三選手の活躍で
世間の見る目が以前とは変わってきているように思えます。
まだまだ私たちが知らない、体操競技のルールなどがたくさんあります。
少しでもルールを知っておくと楽しめると思いますので、
これからは関心を持っていきたいですね。