大切な家族や親戚が亡くなって喪に服しているときに
職場で歓送迎会を開くお知らせを受けたら。
故人への悲しみからどうしてもそんな気持ちになれないから欠席したい
と思うこともあると思います。
これまでお世話になった方への感謝の気持ちを伝えたり、
これから新しくいらっしゃる方を歓迎するのは大事なことですので、
それを蔑ろにする気はないとしても参加する気になれないと悩ましいですよね。
歓送迎会は喪中を理由に欠席できるものでしょうか?
喪中だから歓送迎会を欠席するのは理由としてアリ?
一般的によく言う「喪中」とは喪に服すことで、
近親者が亡くなったときに一定期間自宅にこもって身を慎むことです。
これは忌服中とも呼び、
結婚披露宴や祝賀会などの慶事や祭典を自ら執り行うことはせず、
慶事に招かれたときも出席を控えるのがマナーです。
基本的は忌中(神道だと50日、仏教なら49日)を過ぎれば、
普段通りに生活しても問題ないと考えられているので、
忌中を過ぎて本人が歓送迎会に参加できる気持ちになれるのであれば、
先方や身内に相談して出席することもできます。
特に送別会は異動者と会える最後の機会ですので、
お礼だけでも伝えたいから参加する、なんて方もいらっしゃいます。
ですがあなたと亡くなった方との間柄によっては
すぐに気持ちの整理がつかないこともありますよね。
喪中は1年と定められていますので、
歓送迎会などの宴席に出席する気が起きないのであれば、
忌中を過ぎていても、喪中を理由に歓送迎会を欠席するのは失礼にあたりません。
忌中と喪中があるのでややこしいですが、
忌中は「この期間は喪に服して祝い事を避けなさい」とするのに対して、
喪中は「この期間を過ぎたら社会復帰しましょう」という意味合いのものです。
喪中として定められた1年より早く喪明けすることは禁止されていませんので、
少なくとも
忌中(神道50日/仏教49日)の間は慶事を避けて、
それ以降は喪中(1年)が過ぎるまでの間に心の整理をつけてくださいね、
というものだと私は解釈しています。
なので、歓送迎会への出欠は
忌中の間は参加を控え、
忌中後はあなたの気持の持ち方次第で判断し、
参加する気になれないのであれば喪中を理由にお断りしましょう。
歓送迎会を主宰する会社側も喪中だと分かっている場合
礼儀として歓送迎会の案内をする場合があっても
本人に出席の意志がなければ、強くお誘いしないのがほとんどです。
常識的な相手なら「喪中なので」と断っても
納得してくださるのであまり気に病まずに伝えましょう。
喪中ではないけど親族が危篤状態のとき
近親者が亡くなった訳ではないけれど
今にも命が危ない状況で心配なときもありますよね。
親族の危篤を理由に歓送迎会を欠席することは、
受け取る人の考え方によりますが、
多くの場合、納得してもらえる内容です。
無理に歓送迎会に参加したとしても、
親族が心配で心から楽しむことなんてできませんよね。
主賓や幹事に歓送迎会は参加できないことをお詫びした上で
欠席するのであれば大丈夫だと思います。
送別会を欠席するときの会費はどうなる?
送別会を欠席するときの会費は、
大抵の場合、参加していないので会費を払う必要ありません。
ただし会社によって「歓送迎会を欠席しても会費は徴収する」というルールが
定められている場合もありますので
会費をどのようにしたらいいか、幹事に確認するのが一番だと思います。
また会費を払わなくても
花束や記念品の代金は徴収することがほとんどですので
その点も含めて幹事に問い合わせてみましょう。
当日歓送迎会の直前になって
「行こうと思ったけどやっぱり喪中で気が引けるから欠席する」
なんてドタキャンした場合は会費を徴収されたり、
既に払った会費を返してもらえなかったりします。
いずれにせよ、
「欠席なんだから会費はいらないよね」
とは思わず、
幹事に欠席の連絡をするとき、
会費についても尋ねてみる方がいいと思います。
送別会を欠席するなら何かプレゼントを渡した方が良い?
送別会を欠席する場合、主賓である転出者へ
個人的にプレゼントを渡して感謝の気持ちを伝えるのも良いと思います。
転出者に歓送迎会を欠席することを伝えるときに、
これまでお世話になったことへの感謝や
ねぎらいの言葉を伝えると喜んでくれるのではないでしょうか。
ただし、
プレゼントしようと思ったけど本人に渡すタイミングが無い
なんて場合には贈り物をするのも考えものです。
プレゼントは感謝の気持ちを伝えるものなので、
他の人に頼んで渡してもらう、というのは筋が通らない話です。
あなたが異動者や仲介を頼んだ方と親しい間柄であれば問題ありませんが、
対して親しくない場合は迷惑がられて受けてもらえない可能性が高いです。
昼休みや休憩時間、仕事後に会いに行ったり
転出者の机やメールポストなど他人を介さず渡す手段があればいいですが、
渡すことが全くできない状況のときは
プレゼントを渡すこと自体を止めた方が無難です。
というのも、プレゼントを受け取る異動者の方も、
他人を介して贈り物を渡されるとあなた本人にお礼を言えずに困りますし、
プレゼントを介してくれた方にお礼を伝えて欲しいと言伝する訳にもいかないので
贈られた側が贈った側にお礼を言うために
会う機会を作らなくてはならない事態になる可能性もあります。
本当に感謝の気持ちがあるならやはり直接お渡しするのが一番なので、
送別会の日に限らず、タイミングの良いときに渡すのがいいと思います。
ちなみに、送別会で主賓へ参加者がお餞別などを渡す場合、
あなたも代金も負担しているのなら、個別にプレゼントを用意する必要はありません。
プレゼントを渡せない場合の対処法
プレゼントを渡したいのに渡すタイミングが取れない、
なんてときは、プレゼントを渡すこと自体は諦めて、
送別会の会費を一部負担するのも一つの手です。
会社の慣習で欠席者も会費を徴収している場合は、
心づけとしてお金を包むと良いと思います。
(会費を徴収されるなら個別のプレゼントや心づけは不要と思いますが)
喪中での歓送迎会に関するまとめ
一般的には喪中で歓送迎会をお断りするのは納得できる理由なので、
どうしても参加する気になれない場合には
主賓や幹事に一言伝えた上で欠席しても大丈夫です。
歓送迎会を欠席される場合には
会費の支払いがどうなるか、
個人的にプレゼントを渡すのかなど
場合によっては幹事に確認が必要な事項はしっかり聞いておきましょう。